クラフトビアアソシエーションのビアテイスター認定試験にいってきた
趣味は「単純に好き」ということでも十分ですが、
「好きだから◯◯した」というところまでやったほうがが
会話のネタにもなるし、いいんじゃないかと思ってます。
マンガもたぶんうちの会社で僕よりも読んでいる人は絶対いると思うんですが、
マンガHONZでレビューを書いてるって人はいないですしね。
で、
ビールが好きなんですが(日本酒もウイスキーも好きだけど)
ビールの資格でもとか取ろうかなと思ったので、受けてきました
『JCBA ビアテイスター認定試験』
※JCBA:Japan Craft Beer association
JCBAのサイトはこちら日本地ビール協会 クラフトビア アソシエーション Craft Beer Association クラフトビール
1日セミナーと試験を受けてきた内容を書こうと思うのですが、
ブログに書こうと思った理由は、
WEB上に全然情報が存在しないから。
調べたんですが、試験の情報が本当に少なくて
参考になるのは1、2個くらいしかない、、、
なので、これから受けようと思う人の力になれば幸いです。
※ちなみに場所はすみだ産業会館(錦糸町駅南口出てすぐでした)
◼︎ビアテイスターって何?
ビールの全般的な理論を本格的に学べる「ビアテイスターセミナー」は、 ビールに関する仕事をしておられる方に不可欠な内容で、 1日でビールの専門家としての基礎が学べます。 終了時には「ビアテイスター」呼称認定試験が行われます。 認定が不要な場合は、セミナーのみ受講することもできます。
ビアフェスティバルでビールを大いに楽しむ方や、 「ビールが趣味!」という方にも、ビールの専門家「ビアテイスター」 の資格を取得し、ビールの世界を広げませんか!
ビールの世界は、たいていの方が想像しているより、 ずっと奥が深く、 さまざまな特徴をもったビールがあります。 なお、「ビアテイスター」「ビアコーディネイター」を受講する方の半数が女性です。
(統括講師:田村功)
と、JCBAのサイトにありますが、わかりやすくいうと、
クラフトビールにはいろんなスタイルが存在します。
スタイルというのは、分類とか型みたいなもので、例えば、「ボヘミアピルスナーの色はゴールドで、アロマはホッピー、味は強い苦味で、ボディはミディアム」という感じで、ビールのスタイル決まっています。
※スタイルと商品名の関係は、「このスタイルの代表的なビールは◯◯(商品名)」という関係です。
ビアテイスターというのは、このスタイルを基準(ものさし)として、
「ビールの出来の良し悪しがスタイルと合致しているかどうか」を判断する人
のことです。おいしい、まずいという判断をするわけではありません。
ですので、ビアテイスターというのはまずビールのスタイルを覚えていないといけないわけですが、このビールのスタイルが膨大にあるので、それを覚えるのが大変。なので、実際に試飲しながら覚えていくためにセミナーがあります。
◼︎1日の流れ
会場は会議室。
1日の流れは、アバウトですが以下のような感じです。
9:30~11:25 :官能評価法の学習
11:25~11:45:休憩
11:45~12:15:オフフレーバーの学習
12:15~13:45:昼休憩
13:45~15:00:ビアスタイルの学習:ドイツ・チェコ・オーストリア
15:00~15:10:休憩
15:10~16:30:ビアスタイルの学習:イギリス・アイルランド
16:30~17:10:ビアスタイルの学習:ベルギー・アメリカ
17:10~18:10:認定試験
1日ほとんどセミナーで勉強して、最後に認定試験という形。
セミナーでやった内容が出題されるのでしっかり聞くしかない。
◼︎官能評価法の学習
官能評価法の学習というのは、ビールのテイスティングに関する知識で、例えば、
・テイスティングは聴覚以外の五感を使うけど、主に嗅覚が重要
・舌のどの部分がどの味を感じるのか(甘みは先、苦味は奥など)
・テイスティングの環境条件(ビールの温度は12度など)
・アロマって何?
・ビールの色合いの指標(SRMという色の指標)
・ビールの泡の仕組み(炭酸ガスをタンパク質とホップ樹脂が囲んでいる)
・苦味の指標(IBU)
・ホップの役割(苦味、アロマ、泡持ち、防腐作用)
などですね。座学的な内容なので、なるほどーって聞いていけばOK。
アロマとフレーバーの違いがおもしろくて、
アロマ:嗅覚を刺激する香り
フレーバー:味覚を刺激する風味。味、香り、舌触りを含めたトータルの味わい
らしいです。(間違ってたらすいません)
◼︎オフフレーバーの学習
次のオフフレーバーというのは、
「ビールが劣化しておこる悪い臭い」のことで、例えば、
・クリームコーンの臭いがしたら硫黄系のDMS
・バターの臭いがしたらダイアセチル
・ダンボールの臭いがしたら酸化臭
とかです。
セミナーでは劣化してないビールに、学習用のオフフレーバーの粉を入れて
擬似的に劣化したビールを飲んで体験することができます。
これは超楽しかった。
上のものの他にも日光臭というのがあって、
「日光や蛍光灯の光があるところに数分〜数十分おいておくと起こる劣化」
なんですが、すごく嗅いだことのある臭いだなと思ってたら
ハートランドでした。
ハートランドは緑色の瓶なので、日光にすぐやられるらしいんですが(茶色の瓶はOK)、今まで飲んだことあるハートランドは意外と劣化して日光臭がしているような気がする。今度お店で緑の瓶が出てきたら確かめてみようと思います。
日光だけでなくて、蛍光灯の光でもダメらしく、
お店で購入するときは、気をつけるで購入するのがいいよ、とのことでした。
◼︎ビアスタイルの学習
ビアスタイルの学習は、スタイルに該当するビールを
実際に飲んで体験しながら覚えていきます。
飲むビールはだいたい40種類。
実は、このセミナーと試験を受けるのにはけっこういいお値段するんですが、
今までに飲んだこのないビールを数多く、同時に飲むことができるので、
その価値を考えるとそれほど高すぎるとも言い切れないかなと思います。
このビールやっぱりすきだなー、とか、こんなビールあるんだ!とか。
各ビールの知識を学びながらが、比較して飲んでいけるのが勉強になります。
こんな感じで一杯ずつラベルがあって、少量つがれています。
たくさん飲める!きれい!
飲んだビールの瓶も全部見ることができます。
◼︎認定試験
認定試験は50分ですが、ほぼ選択式です。
内容大きく2つにわかれています。
①知識を問う問題
セミナーで習ったテイスティングに関わる知識や
ビアスタイルに関する問題で、50問程度。
例えば、テイスティングの知識問題は
「一般に苦味は舌のどの部分で感じるか」
a:舌の先
b:舌の横
c:舌の奥
d:舌の裏
→答え:c 舌の奥(甘みは先、酸味は横)
ビアスタイルの問題としては、
「最も苦味の強いビアスタイルを下記の中から選びなさい」
b:南ドイツスタイル・ヴァイツェン
c:インディア・ペールエール
d:ミュンヘナー・デュンケル
e:ドルトムンダー・エクスポート
→答え:c ホップを大量に使っているインディアペールエールが一番苦い
とかですね。
②官能評価問題
スタイルがわからないような形でビールを7杯出されて、
そのにおいや味を実際にテイスティングして答えていきます。15問程度。
問題としては、
・1番目のビールは、色・アロマ・フレーバーなどがそれぞれどのような程度なのかビールスタイルは何なのかをそれぞれ答えていく。
→今回の試験では南ドイツスタイル・ヴァイツェンだったので、それに合わせて回答。
・2番目・3番目はどちらかがジャーマンピルスナーとボヘミアピルスナーなのか。
→ボヘミアよりジャーマンのほうが色が淡い。
・4番目・5番目はそれぞれオフフレーバーだけどなんのオフフレーバーなのか。
→4番目は日光臭、5番目はイソヴァレシアン酸。
官能試験は、実際に飲んで判断するので、
注意深く何度も嗅いで、味わって答えていきます。
◼︎セミナーと認定試験を受けた感想
知識問題と官能問題をそれぞれ7割以上正解であれば合格で、
結果は2、3週間後ということなので、気長に待つことにします。
興味を持っている方に試験の情報ですが、年間で試験は以下の4回です。
東京 11/21 ←受けてきたのはこれ
大阪 12/6
横浜 12/20、1/31
11月21日に置けてきたので、大阪と横浜があります。
サイトから申し込みをして振り込みをすると、テキストが送られてくるので、
試験の2週間前に申し込みすればギリギリ間に合うかなと思います。
テキストとセミナーで勉強すれば概ね大丈夫ですが、
僕はこの本も購入して勉強しました。JCBAの代表の方の監修の本。
学習して少し困ったのは、テキストや本やWEBサイトだとそれぞれの情報はわかるのですが、体系的に学べるようにうまく整理していないので、自分の中で一度咀嚼して、理解する必要がありました。
個人的な感想として、ビールやクラフトビールが好きな人の多さと比較して、
歴史ある公式的な団体の試験を受けている人数が少ないな、と思いました。
なんせ、今回の受験者数は10人ぐらいでしたから。
サイトをもう少しきれいにして、PRとかすると増えるのにな、と思ったり。
ほかにも日本ビール文化研究所の「びあけん」というビール検定もありますが、
日本ビール検定公式サイト | 日本ビール検定(愛称 びあけん)。知って広がる ビールの世界。【主催】一般社団法人 日本ビール文化研究会
このあたりの試験との整理も必要かもな、と思ったりしました。
(受験費用の問題もあるし、たぶんこちらのほうが受験者数多いんじゃないかな)
あとビールに関係する漫画をあげておくといろいろありますが覚えているのは、
発酵についての漫画ですが8巻ではビール(ベルギービールなど)の話が登場します。
ということで、WEB上に情報が存在しないのはよくないな、と思ったので、書いてみました。(でもまとめるの疲れた。。。)
楽しくビール飲むだけでもいいと思いますが、知識を加えてみると、よくわからず飲んでいたビールをより楽しめると思うので、ビール好きの方にはおすすめですよ。